第44回東京モーターショー2015、ホンダ・ブース展示の『CLARITY FUEL CELL』のレポートです。
『CLARITY FUEL CELL』は、ホンダが近々発売予定の水素で走る燃料電池自動車「FCV」です。
残念ながらステージ上での展示車のため、近くまで寄っての接写やエンジンルームなどの撮影はできませんでしたが、公開されていた情報などから、『CLARITY FUEL CELL』の特徴をレポートします。
本記事の最後には『CLARITY FUEL CELL』出展モデルの動画も掲載しているので、ぜひご覧ください。
『CLARITY FUEL CELL』の主要緒元
『CLARITY FUEL CELL』の主要緒元です。
写真だと分かりにくいので、表にまとめると次のようになります。
サイズ(mm)全長×全幅×全高 | 4,895×1,875×1,475 |
乗車定員 | 5名 |
航続距離 | 700km以上 (*1) |
充填時間 | 3分程度 (*2) |
燃料電池最高出力 | 100kW以上 |
燃料電池スタック出力密度 | 3.1kW/L |
モーター最高出力 | 130kW |
水素最高充填圧力 | 70MPa |
エネルギーストレージ | リチウムイオンバッテリー |
*1 航続距離は、使用環境(気温、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて短くなる場合があります。
*2 水素充填条件によっては、重点時間が異なる場合があります。
この主要緒元、燃料電池車特有の内容になっています。
とくに、出力に関しては、ガソリン車で使われる「馬力」や「トルク」に換算した値は公開されていないので、何とも言えませんが、最高出力130kWは、発進から最高速度まで力強くなめらかな加速を実現してくれるとか。
電気で走るクルマ特有のトルクフルな爽快感があるそうです。
パワートレインをボンネット内に収納
『CLARITY FUEL CELL』は、出力性能を高めながらも、燃料電池パワートレインの小型化を実現。
燃料電池パワートレインをセダンのボンネット内に収納することで、ガソリン車のセダンと同じくらいの室内空間が確保されています。
室内空間が広いので、トルクフルな爽快感で、楽しく快適に走ることができそうです。
クルマから電気を給電
燃料電池自動車(FCV)は、水素から電気を作り出すことで、モーターを動かし、クルマを走らせることができます。
燃料電池自動車は、いわば小さな発電所にもなり得るクルマです。
『CLARITY FUEL CELL』には、「外部給電器」として電気を供給してくれる機能も搭載されています。
停電などの非常時の電源にもなるわけです。
発売時期は?
『CLARITY FUEL CELL』の発売は 2015年度中と予想されています。
おそらく、2016年の3月ころ?
もしかしたら、オデッセイ・ハイブリッドと同じ時期に同時発売ってなれば、かなりのインパクトですね。
課題は水素ステーションの設置数
燃料電池車(FCV)の市販と同時に、水素ステーションの設置数も増やしていってもらいたいもの。いま現在でも、水素ステーションが設置されている都道府県は計画中のところも含め18都道府県。計画すらない都道府県がほとんどといっても良いくらいです。
このへんは官民一体となった計画・実行に期待したいですね。
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トヨタの「MIRAI」につづいての燃料電池自動車の発売は、水素で走る燃料電池自動車の本格的普及を予感させてくれます。
水素ステーションの設置など、インフラ面での課題もありますが、2016年は燃料電池自動車(FCV)元年になりそうな気がします。
こちらが東京モーターショー『CLARITY FUEL CELL』出展モデルの動画になります。
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